>墓石各部の名称 をご参照ください。
お墓の形、地域によって差がありますが、基本的にはお墓内部にお骨を納める納骨室(納骨棺・カロート)があります。特に良い形、悪い形といった決まりはありません。
宗派というよりは地域性によって、形の傾向があります。宗派によって違うのは、お墓に刻む文字についての場合が多いです。
お墓の形は一般には和型が有名ですが、形状も時代と共に変化しています。
お墓に納められる故人様の趣味や個性、ご家族・ご親族との思い出を反映したものなど、最近ではデザイン墓石といった自由な形の墓石もあります。
火葬を行う現代ですと、特に決まりや基準はありません。
土葬の時代は、ご遺体を埋葬した上に墓石を置くと、ご遺体が土に還るにしたがって土が下がり、墓石が傾いてしまうのです。
ですので、木製の墓標を立て、沈下が落ち着いてから墓石を建てた。という経緯がありました。
良い石・悪い石は石の質によって判断します。
石の質には吸水率・硬さ・石目・艶・粘りなどいろんな項目がありますが、お墓に適した石の質は、硬い、石目が細かい、水を吸いにくいことでしょうか。
硬さや粘りなどは石を割ってみないと分からないところがありますので、比較的簡単に区別できる吸水を参考にされると良いでしょう。
水を吸った石は、その色の差で判断することができます。お墓の上よりも下部分が色が濃く見える場合、下の部分は水が染みているとわかります。
同じ種類の石でも採れる場所によって質が違ってきます。お好みの色、石質についてもお気軽にご相談ください。そうとも言い切れません。
値段が安いから変色する、値段が高いから変色しない、というわけではありません。
墓石の価格は石の種類によって変わりますが、それだけではないのです。
石の生産量や、切り出し・輸送にかかる費用によっても左右されます。
ですので、お手頃な価格で良い種類の石が手に入る場合もありますし、値段が高くてもあまり質の良くない石もあります。
一概に、国内産の石が良い、外国産の石は悪い、とは言えません。
国内産が良いと言われる理由として、国内産の石には日本の歴史の中で長く使われてきた実績があるということです。
しかし外国産であっても、国内産と同じように品質の良い石はたくさんあります。
何を基準に良いと言われるか、ということにもよりますが、外国産の石でも様々な品質、種類が沢山あり、その分色彩が豊富であるというメリットもあります。
色んな種類の石を見て、特徴を確かめて選んでみてはいかがでしょうか?一般に言われている耐久性の高い石の条件は、以下の3点だといわれています。
・硬度が高い(硬い)こと
硬い石は風雨にさらされても劣化しにくく、磨き上げると光沢が長持ちします。
・吸水率が低いこと
どんな石でも水を吸い込みます。吸水率が高く水をよく吸う石は、苔が生えたり、サビの原因となります。
また、寒冷地では水を吸った石が凍って、割れることもあるようです。
・石のキメが細かいこと
石は小さな粒の集合体。ひとつひとつの粒が小さく、キメが細かい程水が染みにくく、磨くと光沢が出やすくなります。
昔の迷信が残っているのでしょう。
元来、墓石に使われる石は地元で採れる石を使っており、関西では主に白御影、関東では黒御影を多く使用していたということからきています。
そもそも仏教においては赤・青・黄・白・黒の5色が基本の色とされており、極楽浄土はこの5色の色でできていると言われています。ですので、黒い石だけをお墓に適さないとするのは、矛盾した話になるのです。
墓石はお好みの色で建てられるのがいいと思います。国内産の石についてはほぼ統一されていますが、国外産の石については注意が必要です。
石の名称は、主に原石がどこから採れたのかによって決まっています。